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状況ルール

状況設定は、予想されるケースの動作のベースラインを確立し、動作の例外に対処するためのバリアントを追加します。 状況設定の目的は、予想される各状況に対応するバリアントを作成することです。 Pegaは、ケースの詳細に基づいて、使用する適切なバリアントまたは状況を選択します。

ルールの状況設定をする際には、1つの包括的なルールではなく、ケース処理の例外に対処するための焦点を絞ったルールセットを作成します。 各ルールは特定の例外に焦点を当てているため、アプリケーションのメンテナンスや更新が容易になり、ビジネスユーザーに任せることができます。 また、アプリケーションや企業レベルで作成したルールの再利用も簡単に行えます。

ルールの状況設定

ルールの状況設定を行うには、基本ルールを作成して、予想される動作を定義します。 Pegaは、状況設定されたバージョンの使用の方が適切であるとされない限り、基本ルールを使用します。

ある企業で、エリートと非エリートの顧客に異なる応答時間が設定されている場合を考えてみます。 ここでは、非エリート顧客への応答時間が予想される動作です。 この場合、応答時間の目標は24時間です。 非エリート顧客に対する応答時間の目標を実現するために、基本ルール(この場合は Service-Level Agreement)を作成します。 次に、予想される動作に対する例外を特定します。 以下の画像の中央にある、縦線をスライドすると、エリート顧客と非エリート顧客の応答時間の比較が確認できます。

それぞれの例外に対して、予想される動作との差異に対処するために基本ルールに状況設定を設けます。 たとえば、シルバーステータスのエリート顧客に対する応答時間の目標が12時間である場合を考えてみます。 この場合、シルバーステータスの顧客に応答時間の目標を適用するために、基本ルールに状況設定を設けます。 次に、サービスレベルの応答目標を6時間としているゴールドステータスの顧客の目標時間に対応するために、別の状況を作成します。

状況設定条件タイプ

1つまたは複数の条件の値に応じて、ルールの状況設定を行うことができます。 1つの変数、複数の変数、日付のプロパティ、基準日に基づいて条件を定義し、その条件をルールのバリアントに適用します。 ルールを使用する際、アプリケーションは状況設定されたバリアントすべてに定義された条件を評価します。 状況設定条件の1つが満たされた場合、アプリケーションは対応するルールバリアントを使用します。 それ以外の場合、アプリケーションは基本ルールを使用します。

以下の表では、状況設定条件のタイプについて詳しく説明しています。

状況タイプ 説明
Single variant ルールバリアントは、1つのプロパティ値が状況設定条件を満たす場合に有効になります。 プロパティと比較値を指定します。 プロパティが指定された値と一致する場合、アプリケーションは状況設定バリアントを適用します。
Multi-variant

ルールバリアントは、プロパティ値の組み合わせが条件を満たす場合に有効になります。 これには状況テンプレートと定義が含まれます。 テンプレートと定義をルールバリアントに適用します。 定義にある組み合わせがケースと一致する場合、アプリケーションは状況設定バリアントを使用します。

Date property

日付プロパティのルールバリアントは、日付プロパティ値が状況設定条件を満たすときに有効になります。 この条件は、特定の日付または日付範囲のいずれかになります。

As-of date 基準日ルールバリアントは現在のシステム日付を使用し、特定の日付以降、または日付の範囲内で有効になります。

 

状況設定条件の例

ルールの各バリアントでは1種類の状況設定条件を適用しますが、条件を組み合わせてルールの状況設定を行うこともできます。

次のビデオは、状況設定条件タイプそれぞれの例を示しています。

動画のスクリプト

Pegaでは、4種類の状況設定条件の1つを使用してルールバリアントの状況設定を行います。

1つのプロパティ値が状況設定条件を満たす場合に有効になるルールバリアントを作成するには、単一値状況を使用します。 たとえば多くの企業では、プレミアムやエリートステータスの顧客に対しては、苦情や問い合わせに、より迅速に対応しています。 この場合、顧客のステータスを記録するプロパティの値に基づいてサービスレベルルールの条件設定を行います。 値がシルバーのケースでは、アプリケーションは基本ルールではなく、シルバーステータスの顧客の状況設定バリアントを使用します。

複数のプロパティ値の組み合わせが状況設定条件を満たす場合に有効になるルールバリアントを作成するには、複数値状況を使用します。 たとえば、ある銀行では、口座残高が1万ユーロ以上の場合、口座手数料を無料にしています。 ただしドイツの顧客については、口座残高が2万5,000ユーロを超えていなければなりません。 この場合、状況テンプレートを使用して、ルールの状況を設定するプロパティを定義します。 次に、状況定義を使用して最低残高と例外の国を指定します(ドイツの顧客は2万5,000ユーロ)。

指定された日付プロパティの値が状況設定条件を満たすときに有効になるルールバリアントを作成するには、日付プロパティに対して状況設定を行います。 たとえば、企業はビジネス条件にあわせてプロセスを更新する一方で、既存のケースを前のバージョンのプロセスの下で処理しなければならないことがよくあります。 ローンアプリケーションのレビューを厳格化するためのプロセスが1月1日に施行されます。 しかし、この日付より前に作成されたケースは古いプロセスを使用して完了させることになります。 この場合、pxCreateDateプロパティの値(ケースが作成された日付)に基づいて更新されたプロセスの状況設定を行います。 pxCreateDateの値が1月1日以降の場合は、アプリケーションは元のプロセスではなく更新されたプロセスを使用します。

特定の日付以降または日付の範囲内で有効になるルールを作成するには、基準日を使用してルールの状況設定を行います。 たとえば、ある小売店は12月には50ドルを上回る注文に対して送料を無料にしています。 それ以外の時期は、100ドルを上回る注文のみ送料が無料になります。 この場合、配送料を計算するルールに日付範囲を適用します。 顧客が12月に注文を行うと、アプリケーションは送料無料について50ドルのしきい値を適用します。 顧客がその他の月に注文を行うと、アプリケーションは100ドルのしきい値を適用します。

以下のインタラクションで理解度をチェックしてください。


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